ゲーム業界への転職を考えているとき、最初に壁になるのが「どのエージェントに登録すればいいのか」という問題です。
一般的な転職サービスを使ってもゲーム特有の求人には出会いにくく、せっかくのスキルや経験をうまく伝えられないまま選考で終わってしまうことも少なくありません。
この記事では、ゲーム業界の転職に実績のある7社を、特徴や向いている人のタイプ別に紹介します。エージェントの選び方や登録前の準備についても触れているので、これから転職活動を始める方はぜひ参考にしてください。
ゲーム業界に強い転職エージェント7選
ゲーム特化型から、ITエンジニア系・総合型まで、それぞれ保有する求人の傾向がまったく異なります。どれが自分に合うかは職種や目標によって変わるので、まずは各社の特徴をひと通り確認してみてください。
| エージェント名 | 向いている人 |
|---|---|
| G-JOBエージェント | ゲーム経験者・ミスマッチを避けたい人 |
| ファミキャリ! | 年収アップ・コンシューマー希望 |
| シリコンスタジオエージェント | デザイナー・アーティスト・コンシューマー系 |
| Geekly(ギークリー) | IT系クリエイター・年収アップ狙い |
| Hiraku agent | 在職中のクリエイター・土日対応希望 |
| レバテックキャリア | ゲームエンジニア・プログラマー |
| ワークポート | 未経験者・地方在住者 |
G-JOBエージェント
G-JOBエージェントは、ゲーム業界に特化した経験者向けのエージェントです。キャリアアドバイザーになるには「ゲーム会社での人事経験3年以上」や「ゲーム開発現場のマネジメント経験」が条件として設けられており、担当者がゲーム開発の現場を肌で知っているのが強みです。
正社員だけでなく、派遣・契約社員・業務委託の求人も扱っているため、「フリーランスに移行したい」「しばらく契約で働きたい」といった人にも対応できます。運営会社のリンクトブレインはゲーム開発事業も手がけているため、現役のゲームディレクターからポートフォリオのフィードバックをもらえるケースもあります。求人の約7割が非公開求人で、登録して初めて見られる案件が多い点も見逃せません。
ファミキャリ!
「ファミ通」のブランドとタイアップしたゲーム業界特化型のエージェントで、運営はクリーク・アンド・リバー社です。求人数は5,000件以上、利用者満足度は約95%(公式サイト調べ)と、ゲーム特化型の中でも規模感があります。年収アップ率80%以上という実績もあり、収入面でステップアップしたい人に評判が高いです。
コンシューマー、スマホゲーム、遊技機(パチスロ)など扱うジャンルが幅広いのも特徴。クリエイター職だけでなく、ゲーム会社の人事・経理といったバックオフィス職の求人も保有しています。クリーク・アンド・リバー自身がゲーム開発・制作受託を行っているため、企業との太いパイプを活かして求人が出ていない会社にも個人を売り込んでくれることがあります。
シリコンスタジオエージェント
ゲーム用ミドルウェアの開発を手がけるシリコンスタジオ株式会社が運営するエージェントで、国内ゲーム関連企業の9割以上と取引実績があります。公開求人数はゲーム特化型の中でも最多クラスで、デザイナー・アーティスト職の求人が特に充実しています。コンシューマー求人、アプリゲーム求人ともに規模が大きく、幅広い職種に対応しています。
正社員以外にも派遣・契約社員・フリーランス向けの案件も多く扱っているので、「まず経験を積んでから正社員を目指したい」というキャリアパスも相談できます。デザイナー・シナリオライター・サウンドクリエイターは初回面談時にポートフォリオの提示が必要なので、登録前に準備しておきましょう。
Geekly(ギークリー)
IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントで、求人総数36,000件以上、非公開求人は8,500件以上と大きな規模を持っています。転職後の職場定着率97%という数字が示す通り、入社前の条件すり合わせと企業との高精度なマッチングが評判です。転職成功者の77%が年収アップという実績もあり、収入改善を狙う経験者に向いています。
未経験者への対応はNG(経験者のみが対象)ですが、その分エンジニアやクリエイター職の経験を持つ人には的確なアドバイスを受けやすい環境です。対応エリアは一都三県と関西圏が中心なので、該当地域の人は特に使いやすいエージェントです。
Hiraku agent
在職中でも動きやすい設計になっているのがHiraku agentの最大の特徴です。土日祝日・平日夜22時まで面談に対応しており、LINEでの連絡も可能です。「有給を使って動くのは気が引ける」という現役クリエイターでも、仕事を続けながら転職活動を進めやすい環境が整っています。
担当者のレスポンスが速く、2〜3週間で内定を得たケースもあります。ポートフォリオやデモリールの添削にも対応しており、映像系職種への転職を目指している人にも心強いエージェントです。初回面談時にポートフォリオがなくても相談は可能なので、まず話を聞きたいという段階での登録でも大丈夫です。
レバテックキャリア
ITエンジニア経験者に特化した転職エージェントで、「ITエンジニアが利用したい転職エージェントNo.1」に選ばれた実績があります。ゲームエンジニアやゲームプログラマーの求人が充実しており、「プログラミング言語」「ゲームエンジン(UnityやUnreal Engineなど)」で絞り込める仕様になっているので、使いたいスキルありきで求人を探せます。
年間10,000回以上の企業訪問を行っており、採用担当者からの直接情報をもとにした面接対策が受けられます。フリーランス向けの「レバテッククリエイター」も運営しているので、将来的に独立を視野に入れているエンジニアにも相談しやすいエージェントです。
ワークポート
総合型の転職エージェントですが、IT・Web・ゲーム業界の支援に力を入れており、求人の半数以上がIT系です。未経験OKの求人も多く保有しており、ゲーム業界を初めて目指す人や異業種からの転職を検討している人に向いています。全国47都道府県に拠点があるので、地方在住者でも利用しやすいのが強みです。
転職コンシェルジュと呼ばれる担当者が一貫してサポートしてくれる体制で、書類添削から面接対策まで手厚く見てもらえます。スピーディーな転職決定に強みがあり、まずゲーム業界への足がかりをつかみたい人の最初の登録先として向いているエージェントです。
自分に合ったエージェントの選び方
7社の特徴を見ても「どれにすればいいかわからない」となるのは当然です。エージェント選びに迷ったら、「職種」「経験有無」「希望ジャンル」の3点で絞り込むと判断しやすくなります。
職種で選ぶ
エージェントによって「得意な職種」がはっきり異なります。たとえばエンジニア・プログラマーの求人数はレバテックキャリアとシリコンスタジオエージェントが多く、デザイナー・アーティストならシリコンスタジオエージェントとHiraku agentが充実しています。プランナーやディレクター・プロデューサーを目指すならファミキャリ!やG-JOBエージェントが豊富です。
職種を決めずにとにかく選択肢を広げたいなら、シリコンスタジオエージェントかファミキャリ!がカバー範囲の広さという点で使いやすいでしょう。サウンドクリエイター・映像クリエイターについてはシリコンスタジオエージェントの専門性が高いので、まず確認してみてください。
経験者・未経験者で選ぶ
G-JOBエージェント、ファミキャリ!、Geeklyは基本的に「ゲーム業界の実務経験者」を対象としたサービスです。経験があるからこそ深いマッチングや年収交渉ができるという設計になっています。一方、ワークポートは未経験OKの求人を多く持っており、最初のキャリアチェンジに向いています。
未経験でもポートフォリオや関連スキルがある場合は、シリコンスタジオエージェントに相談してみる価値があります。経験の有無だけでなく「どんなスキルがあるか」で判断してもらえるケースもあるので、まず話を聞いてみることをおすすめします。
ゲームジャンルで選ぶ
コンシューマーゲーム(家庭用ゲーム機向け)の求人を多く持つのは、ファミキャリ!とシリコンスタジオエージェントです。スマホゲーム・ソーシャルゲーム系の求人に強いのはG-JOBエージェントとシリコンスタジオエージェント。ITスキルを軸にゲームエンジニアとして転職するならレバテックキャリアやGeeklyが向いています。
「スマホゲームからコンシューマーへのジャンル転換」を目指す場合は、ファミキャリ!の実績が参考になります。転職が難しいとされるジャンル移動でも、アドバイザーが「今のスキルで足りない部分」を具体的に教えてくれるので、中長期的なキャリアプランとして相談できます。
ゲーム業界でエージェントを使うメリット
「自分で求人サイトを探せばいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。でもゲーム業界の転職には、一般のサイトだけでは届かない部分がいくつかあります。エージェントを使う意味はそこにあります。
非公開求人にアクセスできる
ゲーム業界は競合他社への情報漏えいを防ぐ理由から、開発中のタイトルや新規プロジェクトに関連する求人を非公開にするケースが多いです。G-JOBエージェントは全求人の約7割が非公開、Geeklyは8,500件以上の非公開求人を保有しています。つまり、エージェントに登録しないと見えない案件が大量にあるということです。
非公開求人は「自社が求めるスキルと経験がある人だけに見せたい」という性格の求人が多いため、公開求人よりも競争率が低くなりやすいという特徴もあります。自分のスキルと求人側のニーズがマッチしていれば、意外にスムーズに選考が進むことも珍しくありません。
ポートフォリオ・書類添削のサポートを受けられる
ゲームクリエイターの選考には、ほぼ必ずポートフォリオの提出が求められます。でも「ポートフォリオに決まった形式はない」からこそ、初めて作る人は何をどう見せればいいか迷いがちです。採用担当者の目線でアドバイスしてくれる担当者に添削してもらうことで、書類通過率が大きく変わります。
G-JOBエージェントでは、現役のゲームディレクターがポートフォリオを見てくれる場合もあります。映像系の職種なら、Hiraku agentのようにデモリールの添削に対応しているエージェントを選ぶのが効果的です。「どこに力を入れて作ればいいか」という方向性自体も、担当者から引き出してもらえます。
面接対策と企業の内情を教えてもらえる
ゲーム会社の面接では「好きなゲームは何ですか」「制作で一番苦労した部分はどこですか」といった、一般的な面接とは少し違う質問が飛んでくることがあります。経験を積んだアドバイザーは企業ごとの採用傾向を把握しているので、その会社に合わせた対策が立てられます。
レバテックキャリアは年間10,000回以上の企業訪問を行っており、職場の雰囲気や採用担当者の傾向について具体的な情報を持っています。求人票には載っていない「この会社はポートフォリオよりも技術面のQ&Aを重視する」といった内情を事前に知れるのは、エージェントならではの強みです。
登録前に準備しておくこと
転職エージェントに登録するタイミングは「完全に準備が整ってから」でなくていいですが、事前に整えておくとスタートダッシュが早くなるものもあります。
2〜3社を並行して使う
エージェントごとに保有する非公開求人や独占求人が異なります。1社だけに絞ると、他のエージェントにしかない求人を見逃してしまうリスクがあります。担当者の相性リスクを分散する意味でも、最初は複数社を並行して使うのが基本的な考え方です。
組み合わせの例として「ゲーム特化型1社+総合型1社」が使いやすいです。たとえばG-JOBエージェントやファミキャリ!を特化型として使いながら、リクルートエージェントやdodaも並行登録しておくと、ゲーム業界以外の視点からのアドバイスも受けられます。2〜3社登録が現実的で、それ以上になると管理が大変になります。
転職の軸を先に言語化する
「なんとなくゲームの仕事がしたい」という状態で登録しても、担当者との初回面談でうまく希望を伝えられず、的外れな求人を紹介されることがあります。年収・職種・ゲームジャンル・働き方(リモート可否など)の優先順位をあらかじめ整理しておくと、面談がスムーズに進みます。
すべて決まっていなくても大丈夫です。「年収は今より下げたくない」「リモートが多い環境がいい」「コンシューマーに関わりたい」くらいの粒度で言語化できていれば、担当者が具体的な提案をしやすくなります。
ポートフォリオを先に準備する
完成度が高くなくても、登録前にポートフォリオを用意しておくことをおすすめします。初回面談でポートフォリオを見せることで、担当者があなたのスキルや経験の実態を把握しやすくなり、マッチングの精度が上がります。
シリコンスタジオエージェントではデザイナー・シナリオライター・サウンドクリエイターの場合、面談時にポートフォリオの提示が必須です。他のエージェントでも「あった方がいい」という認識で準備しておくと、初回から具体的な求人の話に進みやすくなります。PDF形式でまとめておくと使い回しがきいて便利です。
まとめ:自分の状況に合ったエージェントを選ぼう
ゲーム業界への転職を成功させるには、一般的な転職サービスではなく、業界の事情を知っているエージェントを使うことが近道です。今回紹介した7社はそれぞれ得意な職種や対象層が異なるため、自分の職種・経験・目標に合ったエージェントを選ぶことが大切です。
どれか1社に絞らず、2〜3社を並行して使うことで非公開求人の幅が広がり、担当者との相性も見極めやすくなります。登録は無料でできるので、まず話を聞いてみるところから始めてみてください。転職のタイミングは「完全に準備が整ってから」でなくていい。動きながら整えていくのが、ゲーム業界の転職活動をうまく進めるコツです。

