自分の送別会に行きたくない!主役が断るときの伝え方を解説

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「自分の送別会が行きたくない」と思っても、主役なのに断っていいのかと、なかなか言い出せずにいる人は少なくありません。仕事の最終盤でこそ、余計なストレスをかかえたくないですよね。

この記事では、送別会を断る前に知っておきたいこと、失礼にならない伝え方、欠席後のフォローまでをまとめています。「どうしよう」と迷っている人がスッキリ動けるよう、順を追って整理していきます。

目次

自分が主役なのに行きたくないのはおかしい?

「嫌だと思っている自分がおかしいのかな」と感じている人も多いかもしれません。でも実態を見ると、そう思う人はかなりの数にのぼります。ここではまず、データと感覚の両方から「行きたくない」の正直な実態を見ていきます。

53%が「自分の送別会はいらない」と答えている

Job総研が2026年に実施した「送別会意識調査」によると、「自分の送別会を開いてほしくない」と答えた人は全体の53.4%と、過半数を超えています。「全く開いてほしくない」が21.8%、「開いてほしくない」が15.3%、「どちらかといえば開いてほしくない」が16.3%という内訳でした。

つまり、行きたくないと思うのはごく少数の特殊な感覚ではなく、むしろ多数派に近い本音です。「自分が主役なのにおかしい」と自分を責める必要は、まったくありません。

行きたくないと感じやすいのはどんな人か

送別会を「開いてほしくない」と答えた人にその理由を聞くと、「気を遣わせてしまうのが嫌」が51.0%で最多、次いで「静かに区切りをつけたい」が43.2%、「目立つことが苦手」が41.3%と続きました。注目されるのが苦手な人や、人に気を使わせることを申し訳なく感じるタイプの人が、特にこの気持ちを持ちやすい傾向があります。

また、退職の事情が複雑だったり、職場の人間関係がうまくいっていなかったりすると、「笑顔で送り出される」という場の雰囲気そのものが苦しく感じられることもあります。理由は一つではなく、複数の要素が重なっている場合も多いです。

自分の送別会に行きたくない理由あるある

「なんとなく嫌だ」という感覚は、もう少し掘り下げると、いくつかの具体的な理由に整理できます。自分がどれに当てはまるかを確認しておくと、断るかどうか、どう伝えるかの判断がしやすくなります。

気を遣わせてしまうのが嫌

送別会を開く側には、準備・費用・段取りの手間がかかります。「自分のために時間とお金を使わせてしまう」という申し訳なさが、参加をためらわせることがあります。特に、普段から人に頼ることが苦手な人ほど、この気持ちは強くなりがちです。

周囲が「せっかくやるんだから来てほしい」と思っていても、本人は「そもそも開かなければよかったのに」という気持ちで頭がいっぱいになっていることもあります。気遣いが行き過ぎた結果、参加への心理的なハードルが上がってしまうのです。

静かに区切りをつけたい

退職はひとつの大きな転機です。騒がしい場ではなく、自分なりのペースで終わりを迎えたいと思う人がいるのは、ごく自然なことです。「お疲れさま」の声に笑顔で応えながら宴席をこなすより、翌日の朝にひっそり荷物をまとめるほうが自分らしいと感じる人もいます。

特に長く勤めた職場を離れるときや、感情的に複雑な状況での退職では、大人数の席で明るく振る舞うことが精神的に重い負担になることがあります。静かに終わりたいという気持ちは、決して冷たさや失礼ではありません。

目立つのが苦手・大人数の宴会が苦手

送別会では、主役として全員の注目を集める瞬間があります。挨拶を求められたり、乾杯の音頭をとったりと、目立つ役割を担わなければならない場面も少なくありません。内向的な性格の人や、大人数の場がそもそも苦手な人には、これが大きなプレッシャーになります。

「お酒の席が好きじゃない」「大勢の前で話すのが苦手」という人にとって、主役として参加する送別会は、純粋に疲れるイベントになります。気持ちを奮い立たせて参加しても、帰宅後にぐったりしてしまうことは珍しくありません。

円満退社ではないので笑顔が作れない

会社や職場に不満があっての退職、人間関係のトラブルが背景にある退職の場合、「感謝の気持ちで送り出される」という場の空気と、自分の内面がかみ合わないことがあります。表では笑顔、内心では別のことを考えながら二時間を過ごすのは、想像以上に消耗します。

こういうケースでは、「無理に参加して中途半端な印象を残すより、欠席して丁寧なメッセージを送ったほうがお互いのためになる」という判断も十分に合理的です。

自分の送別会は断れる?

「断りたい気持ちはある。でも、主役なのに断ってしまっていいのか」という疑問はごく自然です。ここでは、送別会を断ることの法的・慣習的な位置づけと、「失礼になる・ならない」の判断軸を整理します。

送別会は義務ではなく任意参加

送別会に法的な出席義務はありません。就業規則に参加を義務付けている会社はほぼ存在せず、業務時間外に開催される宴席への参加は、基本的に個人の意思に委ねられています。「主役だから絶対に行かなければならない」というルールはどこにもないのです。

ただし、職場の慣習や関係性は存在します。法的に問題がないことと、人間関係への影響がないことは別の話です。「断れる」という事実と、「どう断るか」という配慮は、セットで考えるようにしましょう。

送別会なしの退職は約半数

先ほど触れたJob総研の調査では、2025年度の送別会実施有無について「開催なし」が48.2%という結果が出ています。つまり、退職者のほぼ半数は送別会なしで職場を去っているのが現実です。

送別会がない退職が珍しくない以上、「自分の送別会は断りたい」という希望を伝えることは、それほど非常識な要望ではありません。特に近年は、はたらき方の多様化とともに、こうした場への参加意識も変わってきています。

断ることで失礼になるケースとならないケース

断っても問題が少ないケースと、配慮が必要なケースを整理すると、次のようになります。

状況失礼になりにくい配慮が必要
職場での立場一般社員・短期勤務管理職・長期勤務
退職理由体調・家庭・キャリアアップ人間関係トラブル後
伝え方早めに丁寧に説明する直前に急にキャンセル
その後のフォロー別途個別に挨拶する何もせず去ってしまう

重要なのは断ること自体よりも、どう伝え、断った後にどうフォローするかです。このあとの章でその具体的な方法を見ていきます。

送別会を断るなら、いつ・どう伝えるか

断ると決めたら、次は「いつ・誰に・どう伝えるか」です。タイミングを間違えると、相手に準備の手間をかけさせたあとに断ることになり、かえって迷惑になってしまいます。

伝えるタイミングは退職報告の直後

送別会の話が出る前に、先手を打って伝えるのがベストです。退職を報告した際に「お気持ちだけいただければ十分です。送別会は遠慮させてください」と伝えておくと、準備が始まる前に話を止めることができます。

逆に、幹事がすでに動き始めていたり、日程まで決まっていたりする状況でのキャンセルは、準備した人への負担が大きくなります。退職を伝えるタイミングと、送別会への意向を伝えるタイミングは、できる限り同じ日に済ませてしまうのがスムーズです。

理由はシンプルでいい

断る理由を長々と説明しようとすると、かえって言い訳がましく聞こえることがあります。理由は一言でシンプルに伝えるほうが、相手も受け取りやすいです。

よく使われる理由としては「人前が少し苦手で」「静かに終わりにしたい気持ちがあって」「家庭の事情で夜の外出が難しく」などがあります。大切なのは感謝の気持ちを先に伝えてから、遠慮の意志を添えることです。「ありがたいのですが」という前置きがあるだけで、受け取られ方がまったく違います。

口頭・メール・チャット別の例文

伝える手段によって、ニュアンスの調整が必要になります。以下を参考にしてみてください。

【口頭で伝える場合】

「退職のご挨拶でお話しするのが遅くなりましたが、送別会についてはお気持ちだけいただければ十分です。人前に出るのが少し苦手なもので、静かにお別れできればと思っています。本当にありがとうございます。」

【メールで伝える場合】

「お世話になっております。退職のご報告に合わせて一点お伝えしたいのですが、送別会はどうかお気遣いなく。静かに区切りをつけたい気持ちがあり、皆さんのお時間を取らせてしまうことも申し訳なく感じております。お心遣いには、心より感謝しています。」

【社内チャットで伝える場合】

「送別会の件、ありがとうございます。お気持ちはとてもうれしいのですが、今回は遠慮させてください。最終日に直接ご挨拶させていただければと思っています。」

どの場合も、感謝→遠慮の意志→代替の行動(最終日の挨拶など)の順番で伝えると、角が立ちにくいです。

断った後にやること

送別会を断ったからといって、何もしなくていいわけではありません。送別会の代わりに、最終日の振る舞いや個別のメッセージで「気持ちはちゃんとある」と伝えることが大切です。

最終日の挨拶回りは省かない

送別会を欠席した分、最終出勤日の挨拶はいつも以上に丁寧に行うことが重要です。お世話になった人には個別に声をかけ、一言ずつ感謝を伝えるだけで、欠席による印象の悪化を十分に補うことができます。

挨拶は部署単位ではなく、できるだけ個人単位で行うのがポイントです。大人数の前でまとめて挨拶するだけでは、送別会を断った意味が薄れてしまいます。「あの人からちゃんと挨拶してもらえた」という体験を、一人ひとりに届けることが大切です。

退職メールの送り方

最終日の業務終了後に、全体または個別への退職メールを送ることも定番のフォローです。送別会の代わりとなる「最後のメッセージ」として、きちんと書いておきましょう。

内容は「お世話になったこと」「学んだこと・感謝していること」「今後の活躍を願う一文」の3つが揃えば十分です。長すぎる必要はありませんが、コピペ感のない言葉で書くことが相手に届くかどうかの分かれ目になります。

菓子折りは必要?

送別会を断った場合、菓子折りを持参するかどうか迷う人もいます。結論から言えば、必須ではありませんが、持っていくと印象がよくなります。特に長く勤めた職場や、お世話になった人が多い環境では、小分けにできる菓子折りを一つ用意しておくと、挨拶のきっかけにもなります。

金額の目安は部署の人数にもよりますが、職場全体に配れる2,000〜3,000円前後のものが一般的です。「送別会の代わり」という重みを持たせる必要はなく、感謝の気持ちのシンボルとして軽く考えておけばOKです。

どうしても参加しなければならないときの乗り切り方

断りたいけれど、立場や状況から断りづらいこともあります。そういうときは、「どうやって乗り切るか」を事前に決めておくと、当日の精神的な負担がずっと楽になります。

一次会だけで切り上げると決めておく

「行くとしても一次会で終わりにする」と最初から決めておくと、終わりが見えて気持ちが楽になります。終了後に二次会への流れが生まれても、「このあと用事があるので」と一言添えるだけで自然に抜け出せます。

二次会を断ることへの罪悪感を持つ必要はありません。一次会への参加だけでも、送別の場として十分な意味があります。参加する時間の長さより、その場での態度や言葉のほうが、印象には大きく影響します。

ランチ形式や少人数での変更を提案する

夜の宴席全体が苦手なら、形式そのものを変えてもらうのも一つの方法です。「できればランチで、仲のいい人たちだけで集まれたら嬉しいです」と提案すると、人数も時間も絞られて参加しやすくなります。

Job総研の調査でも、理想的な送別形式として「仲の良い人少人数で実施」が45.3%でトップ、「ランチ形式」も26.2%が支持しており、この希望は珍しいものではありません。提案してみると、周囲も「それのほうが楽でいい」と賛同してくれることも多いです。

「感謝を伝えるためだけに行く」と割り切る

「楽しまなければ」「盛り上げなければ」という気持ちをいったん手放してみてください。自分の送別会へ参加する目的を「お世話になった人に直接感謝を伝えること」だけに絞ると、気持ちの重さがかなり違います。

全員と笑顔で話す必要はなく、特にお世話になった数人にきちんと挨拶できれば十分です。主役だからといって、ずっと全員の相手をし続ける義務はありません。「ありがとうございました」を伝えに行く場、それだけでいいのです。

参加するか迷ったときの判断軸

「行くべきか、断るべきか」が判断できないまま悩み続けるのが一番消耗します。考える軸を決めておけば、悩む時間がぐっと短くなります。

その人との関係性で考える

Job総研の調査では、送別会に参加したい相手として「先輩」が64.0%、「同期」が63.7%、「上司」が62.2%と、関係の近い順に参加意欲が高まる傾向が出ていました。送る側も、関係性の近さで参加意欲が変わるのであれば、送られる側も同様です。

「あの人にはちゃんと挨拶したい」と思える人が複数いる場合は、参加したほうが後悔が少ないことが多いです。逆に、参加者の多くが顔見知り程度の関係なら、別の形でのフォローで十分とも言えます。

今後も同じ職場や業界で関わる可能性があるか

退職後も同じ業界で働き続ける場合、元同僚や上司と取引先として再会することがあります。そのとき「あの人は自分の送別会にも来なかった」という印象が残っていると、関係の再構築に少し余計なコストがかかることもあります。

完全に異なる業界へ移る場合や、地方へ引っ越す場合などは、この懸念は薄くなります。「今後の関わり方」を一つの判断材料にしてみてください。

自分の体調・精神状態を優先していい

退職前後は、精神的にも体力的にも消耗しやすい時期です。業務の引き継ぎ、書類の整理、各種手続きと、やることが山積みの中で宴席への参加を強いることは、誰にとっても健全ではありません。

体調が優れないなら、それ自体が十分な理由になります。「行けない理由がない」という状況でも、精神的な余裕がなければ無理に参加する必要はないのです。最後の数日間を自分のペースで締めくくることは、次のスタートへのエネルギーを残すためにも大切なことです。

まとめ:自分の送別会は、自分が決めていい

送別会に行きたくないと感じることは、決して非常識ではありません。Job総研の調査では、53%が「自分の送別会は開いてほしくない」と答えており、その気持ちは珍しいものではないことがわかります。

断るなら退職を報告したタイミングで早めに、感謝の気持ちを添えて伝えることが大切です。断った後は、最終日の挨拶や退職メールで気持ちをしっかり伝えれば、それで十分に誠意は伝わります。参加するかどうかよりも、最後にどう振る舞うかが、職場での最後の印象を決めます。自分の気持ちと体調を最優先にしながら、後悔のない締めくくり方を選んでみてください。

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